最近「年をとったら食べなさい」という本を読みました。新聞広告で見てタイトルに興味をもち購入しました。
年をとると粗食で塩分などを気をつけた健康に良い食事をしましょう!って言われるような気がするのに・・・と、ちょっと違和感のあるタイトル🙄
日常生活では、塩分控えめ、コレステロールも控えめで、高血圧、動脈硬化の予防に努めましょうとキャッチフレーズのように耳にすることが多くありませんか?
ところがこの書籍は、「命を守るためにとにかく太ってください」がテーマです。
介護中の母は、太らないといけないレベル(161㎝・31㎏)なので、どんなふうに食べたら太るのか・・・といった視点からも興味深いタイトルです。
書籍のいちばんの要点は、日本のお年寄りは健康を維持するためといって食べる量が少ないので、やせている人が多すぎる!命を守るために食べてください!!です🙂
重要なのは、”もりもり食べる”こと
著者の佐々木淳先生(医療法人社団悠翔会理事長・診療部長)は、在宅医療のエキスパートです!
書籍の中で「とにかく食べて太ってください」と何度もうったえていらっしゃいます。
どれほど大事なのか・・・。在宅介護中の母の生活のヒントはあるかな~という気持ちで読みました。
”もりもり食べること”は、老化にともなうリスクを減らすのに大切なことでした。
高齢者にとってのリスクは食事量の低下からはじまる
佐々木先生は、「食事量の低下」こそが、高齢者の身体の衰えの悪循環を呼び起こす第一歩だとおっしゃいます。
やせ細った人は「肺炎」と「骨折」の落とし穴にハマりやすい
書籍:年をとったら食べなさい 著:佐々木淳
高齢者の緊急入院件数の約半数は、肺炎と骨折が原因だそうです。
その理由は、低栄養によりやせ細っていること!
まず、高齢者の肺炎の大部分は、「誤嚥性肺炎」です。誤嚥性肺炎は、食べ物や飲み物が食道ではなく、気道に入ってしまい肺に炎症を起こす疾患です。肺に炎症が広がると死につながることもある怖い病気です。
内臓を動かすにも筋肉が必要です。食べないと食べ物を咀嚼したり飲み込んだりする口やのどの筋肉量が減って、嚥下機能が低下します。そうなると、食事量が減ってやせてしまいますよね。
また、骨折も同様で、食事量が減ると筋肉量が減り、運動機能が低下します。そうなるとバランス力なども落ちて転倒し、骨折・・・となります。
肺炎や骨折で入院して、寝ている時間が増えることで筋力低下がすすみ、自宅に帰ってきたとしても寝たきりになってしまう可能性が高くなります。
これ・・・避けたいですよね!!
老化に伴うリスクの悪循環を未然に防ぐには、食事量をきちんとキープし、低栄養にならないことが最良の解決法といえます。
健康管理の方法を180度変える
中高年期は、定期健康診断などで塩分の摂り過ぎ・食べすぎなどに注意して高血圧や動脈硬化、メタボに気をつけましょう!と言われることが多いと思います。
良い健康管理のために、カロリーを気にしたり、味をうす味にしたり、和食を選ぶようにしたりしますよね。
中高年期においては、これも効果的ではありますが、高齢期においてはその習慣を180度変えましょうと、佐々木先生はおっしゃいます。
とにかく、若年・中高年世代と高齢者とでは、健康のためにやるべきことがまったく逆転するのです。ですから、年をとってきたら、これまで植えつけてきた“健康常識”をすべてリセットするくらいのつもりで、「新しい健康習慣」を身につけていくほうがよいでしょう。
書籍:年をとったら食べなさい 著:佐々木淳
高齢期で最も注意をしなければならないのは、「低栄養」と「虚弱(フレイル)」だといいます。
それらを避けるためにも健康に対する考えを変えてみましょう!!
基準のひとつとして、ペットボトルのキャップが開けにくくなったら、新しい健康習慣にギアチェンジするサインです。
もりもり食べて動きましょう
高齢者にとっては、カロリーとたんぱく質をできるだけ食べるのが「健康にいい食事」です。
高齢者が大切にすべき二本柱は「食事」と「運動」
書籍:年をとったら食べなさい 著:佐々木淳
佐々木先生は、年をとってきたら発想を大きくかえて、食べたいものをもりもり食べることがおススメですとおっしゃってます。
男性ならMBI27.5~29.9、女性ならMBI23.0~24.9の時が、いちばん死亡リスクを低いそうです。
年をとったら”ぽっちゃり”のほうがいいんですね😊
食べ物も、中高年期に気をつけていたような塩分控えめの薄味・・・ではなく、マクドナルドや吉野家がまさに理想な食事なんです!
ハンバーガー、牛丼、もりもり食べましょう!ピザ、フライドチキン、餃子などなど、高カロリーで高たんぱくの食事が良い食事💖
例えば、玄米と白米なら白米、しゃぶしゃぶとすき焼きならすき焼き、和菓子と洋菓子なら洋菓子といったふうにカロリーの高いものを選ぶようにします。
お肉やチーズはたんぱく質が豊富です。年をとったらお肉をたくさん食べましょう!
母は、朝昼晩の食事もきちんと摂っています。しかし、もともと食が細いのでいっぺんにたくさんは食べられません。
食事だけでは栄養に不安があるので、補助食品の「メイバランスmini」を朝食時に飲んでいます。1パックで200kcalありたんぱく質が7.5g含まれています。
おやつには、たんぱく質を捕食できるゼリーを食べています。
食品で摂ることが難しい場合は、補助食品でお手軽にカバーしても良いでしょう。
その他、手の届くところにマドレーヌやバームクーヘン、チョコレートを置いておくと、ちょいちょいつまんでくれます。
母は、三食にプラスして補助食品もおやつも食べているのに全く太りません。
それを目の当たりにすると、年をとったら思っている以上に「もりもり」食べないと体重をキープすることができないのだなぁと感じます。
また、訪問看護のひとつで理学療法士さんと、週2回 筋力トレーニング、週1回 嚥下トレーニングをしています。
そのおかげで、家の中だけですが自分で歩くこともできるし、軽い家事であれば休み休み自主的にやってくれます。色んなことを忘れて、途中でやめちゃったりして、後で大変なこともあるけど、まぁ、母が気持ちよくできるところまでできたら良しとしてます(笑)
嚥下トレーニングも初期より大きな声もでるし、息をはき出す力も強くなってきたと言われました。
私や弟が一緒に軽い筋トレをしようと誘っても、断られてしまうのが残念です💦
まとめ(感想)
佐々木先生は、在宅介護のスペシャリストです。長年、在宅介護の高齢者をみてきた先生がおススメする「年をとったら、食べなさい」という考え方が、私の思っていた健康管理についての考えと正反対だったことが面白かったです。
命を守るためにもりもり食べて、日頃から体重をたくわえておきましょう!
1にカロリー、2にたんぱく質です。適度に運動して筋力を維持しましょう。
体重と体力のある高齢者は、フレイルに勝てるそうですよ!!
最後に、私はファーストフードやグラタン、ドリアなどカロリー高めのメニューが好きです😍
私は、へっぽこ市民ランナーですが、趣味でランニングもしているので、どちらかというと食事に気をつかうようにしています。
マクドナルドが好きですが、てりたまバーガーや月見バーガーの発売時期だけにしています。「マックをいつ食べるか・・・」と考えた結果、卵が好きなのでこの2つを食べることにしました。
まだ”中高年期”なので、”もりもり”何も気にせず食べましょう!となるのは、もう少し先のことになります。
「年をとったら食べなさい」という題名から、在宅介護の母の食事についてのヒントを・・・と思って手に取りましたが、いつの間にか年をとったらグラタンもドリアも思う存分に食べていいんだー😁と、自分の未来の食事を想像していました。
年をとるのが少しだけ楽しみになりました(笑)
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