嚥下トレーニングってこんな感じ!

母の介護ブログ
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嚥下は、食べ物を口に入れて飲み込む一連の動作のことをいいます。最近の母は薬をうまく飲み込めないことがちょくちょくあるので、往診の先生と訪問看護の看護師さんに相談して、嚥下トレーニングをケアプランに追加することにしました。
これから週1回、言語聴覚士の嚥下トレーニングが始まります。

嚥下トレーニングの必要性

高齢になって飲み込む力が弱くなって食べ物がうまく飲み込めないと、食事がおっくうになって食べる量が少なくなってしまったり、食べなくなってしまうこともあるでしょう。

そうならないように予防するには、高齢による筋力の低下や脳などの病気が原因で低下した、飲み込む力を鍛える必要があります。

また、在宅介護の要介護者は、ずっと家にいることが多いため、食事が楽しみ!という場合も少なくありません。楽しく食事ができるサポートになるのが、嚥下トレーニングです。

次に実際に母が行った体操をご紹介します。

嚥下体操とぱたから体操

母の嚥下トレーニングが始まりました。実際の体操をみていきましょう。 これらのトレーニングは、食事前に行うの効果的と、母のトレーニングをして下さった言語聴覚士の方がおっしゃってました。

※トレーニング中の写真の掲載はNGとのことだったので、私が絵を書きました。絵心なしのイラストですが、ご勘弁を・・・

嚥下体操

嚥下は、口だけでおこなう動作ではありません。食べる時の良い姿勢を保つためには、首や肩の周辺、頬の筋肉を使います。ストレッチ要素も入っているので、ゆっくり無理のない範囲で行いましょう。

肩のストレッチ

※5回ずつ行います。
※呼吸は止ないよう注意しましょう。

① 両手を上にグゥーと上げて、肩・腕・上半身の前面を伸ばします。
② 両手を上にあげて組みます。そのまま右にたおします。もどして、同じく左側にたおします。たおした時に、あばら骨の内側に空気が入っている感じがあると良いです。

③ 両肩をグゥーと上げて2~3秒ストップ。力をぬいてストンと落とします。
④ 両肩をぐるぐる回します。肩甲骨を背中の真ん中に引き寄せるように意識しましょう。

首のストレッチ

※5回ずつ行います。
※呼吸は止ないよう注意しましょう。
① 首を前にたおして、おへそをのぞき込みます。首の後ろが伸びます。
② 首を後ろにたおして、天井をみます。首の前が伸びます。
③ 首を右の肩につけるようにしてたおします。もどして、左の肩につけるようにしてたおします。首の側面が伸びます。
④ 首をゆっくりぐるぐると回します。時計回り、反時計回りを行います。

頬のストレッチ

口を閉じたまま、頬をプクーっとふくらませたり、すぼめたりを繰り返します。10回繰り返しましょう。

口の体操

※1→2を繰り返し10回行います。
① 口を「う」の形にして、唇を前に突き出します。やりにくい場合は、「うぅ~」と声を出しても構いません。
② 口を「ん」の形にして、唇をグゥーと力を入れて閉じます。やりにくい場合は、「ん~」と声を出しても構いません。

舌の体操

※10回ずつ行います。
① 下を「べぇー」と口から出します。力を入れてしっかり出しましょう。しっかり出したら戻します。
② 舌を上唇を包み込むように出します。鼻先に向かって出すのがコツです。しっかり出したら戻します。
③ 舌を前に出し、左右に動かします。口の両端をなめるようにするのがコツです。
④ 舌を前に出して、口の周りをなめるようにぐるっと回します。ゆっくりで良いので、しっかり動かしましょう。時計回りが終わったら、反時計回りも行います。

ぱたから体操

「ぱたから体操」は、食べ物を上手に飲み込むための動作を鍛える声を出しておこなう体操です。ぱたから体操は、発声するだけでなく、鍛えるポイントを意識しておこなうことが、コツです。

ぱたから体操のやり方

では、さっそく、やってみましょう。

“ぱぱぱぱぱ、たたたたた、かかかかか、ららららら”を、姿勢を正して、声を前に出すように発声します。
口を大きく開けるように意識して行います。

これを3回繰り返します。

「ぱ」「た」「か」「ら」の発声方法と効果

この4文字は、ただ発声するだけではなく、それぞれに目的があります。ひとつずつみていきましょう。

「ぱ」・・・唇をしっかりと閉じてから、発声します。唇をしっかり閉じるので、口を閉じる筋肉を鍛えるのが目的です。口の中の食べ物をこぼさないようにする効果があります。

「た」・・・舌を上あごにしっかりつけて発声します。舌全体を鍛えることができます。食べ物を押しつぶしたり、飲み込む時に、舌は上あごにぴったりと押し付けられます。
食べ物を飲み込む力を鍛える効果があります。

「か」・・・のどの奥に力を入れることに意識をおいて発声します。食べ物を飲み込む時は、一瞬呼吸を止めてゴクッとします。この動作は、食べ物を食道に送るために大切な動作です。
のどの奥に力を入れる体操は、誤嚥を防止する効果があります。

「ら」・・・舌をまるめて、上の前歯の裏がわにつけて発声します。舌を丸め、よく動かすことで筋力アップを目指します。
食べ物を丸めてのどの奥に運ぶ動作がスムーズになり、飲み込みやすくなる効果があります。

お口の体操でいつまでもおいしく食事を!

食事は、生きていくために欠かせないものです。日本人の寿命を85歳と仮定して、365日1日3回食事を摂るとすると、およそ93,000回くらいでしょうか・・・。これを多いと思うか、思ったより少ないと思うかは別として、食事をおいしくいただきたいと思う方は少なくないのではないでしょうか。

嚥下トレーニング自体は、そんなにハードなものではありません。お口の体操は唾液の分泌が促され、肩や首の体操は身体がポカポカ温まり、気分もすっきりします。

健康のためにとウォーキングや筋トレなどをする人は多いのに、嚥下機能に気をかける人は少ないかもしれません。
私もそうでした。母が薬をうまく飲み込めなくなって、初めて嚥下トレーニングというものがあることを知りました。
ウォーキングや筋トレが“健康でいるため”の予防として行われているように、嚥下体操もぱたから体操も、嚥下機能の低下の予防として日常に取り入れてみるのはいかがでしょうか。

いつまでもおいしく食事をいただくために、お口の体操をしましょう!!

嚥下についてもっと詳しく知りたい方はこちらも↓ご参考にして下さい。
日医工株式会社 なるほど摂食嚥下障害

母は、週1回40分介護保険のサービスで、言語聴覚士の方のトレーニングを受けることになりました。
新しいことを取り入れることになるので、嫌がらなければいいな・・・と思いましたが、思いのほかのりのりで、「ぱぁー」「たぁー」とか声を出して、トレーニングを受けてくれました。ひと安心・・・。
これも筋トレの一種だと思うので、すぐに効果があらわれるわけではないけど、飲み込みの力が少しずつ改善さればいいなと思います。

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