在宅介護で工夫していること① 【ソフト編】

母の介護ブログ
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脳リンパ腫の後遺症が原因で、認知機能が低下した母は、家族からの伝言を忘れたり、その日の訪問看護のサービスや来てくれる訪問看護のスタッフさんを忘れたりします。
私も弟も働いているので、日中は母がひとりになる時間があります。ひとりの時間に困ることがないよう、工夫していることをご紹介します。

介護しながら工夫しなくちゃ!と思った理由

母の介護をしていて、工夫やサポートが必要だと思うようになったのは、大まかに次の5つをケアしたいと思ったからです。
① 家族の伝言を忘れる
② 日にちや曜日がわからない・混乱する
③ 同じことを短時間に何度も言ったり、聞いたりする
④ 往診医・看護師、訪問看護師に、自分の体調を上手に伝えられない
⑤ 手助けが必要な時も、人を呼ぶことをしない
①~④は、意識づけのような無形のもので対応するので【ソフト編】、⑤は、器機の設置など形あるものを使って対応するので【ハード編】として、私たちが日々実践している“介護の工夫”をお伝えします。

今回は、【ソフト編】です。

介護の工夫 【ソフト編】

母は、昔のことは覚えているのに、最近のことを覚えておくことが難しいのが、特徴です。最近の事というより、今自分で話した内容も忘れます😑
ってか、話したこと自体も忘れている様子です(笑)
介護の工夫一つ目は、意識づけに重点をおいた工夫【ソフト編】です。

<工夫・サポートが必要な母の行動>
① 家族の伝言を忘れる
② 日にちや曜日がわからない・混乱する
③ 同じことを短時間に何度も言ったり、聞いたりする
④ 往診医・看護師、訪問看護師に、自分の体調を上手に伝えられない

例えば、②の場合
私:「今日は、火曜日だからリハビリの日だよ」 
母:「今日は誰か来るの?」 
私:「〇〇さんが来てくれるよ」
母:「今日は、おふろの日よね?」
私:「リハビリの日だよ」 ・・・・・

母:「今日は何日?」
私:「15日だよ」
母:「今日は20日よね」
私:「15日だよ」・・・

みたいに、かみ合わないし、ぐるぐると同じことが、まわり始めます(笑)

メモで気づいてもらう

母にやって欲しくないことや、その日にやることがわからなくならないように活用しているのがメモとノートです。言葉で伝えるのみだと記憶に残らないけど、字が読めて理解もできるので、伝達ツールとしてフル活用しています。
いわゆる、可視化です。

メモをペタペタ貼る

上手にできずに危険だった行動については、その場所に、母がどうしたらよいかわかるように書いたメモを貼って、思い出してもらうようにしました。『博士の愛した数式』という本はご存じでしょうか?そのお話の主人公の博士は、記憶が80分しかもちません。大事なことを忘れないように、博士はメモに書き、身体に貼って忘れないようにしたのです。この方法を取り入れることにしました。

●クーラーのリモコン横に、「クーラーは消さないように!!27℃に設定してて寒くならないです」と貼り、違うボタンを押さないように、「冷房のボタンを押す。他のボタンはさわらないで・・・」とリモコンに貼りました。母はクーラーを嫌がり、真夏に消してしまうことがあったので、熱中症がこわくて貼りました。
このクーラーのメモはめちゃくちゃ効果ありましたー!
●外にはでないですが、戸締りをしてしまうので、玄関のチェーンブロックをかけないように、玄関の扉にメモを貼りました。チェーンブロックのチェーンを通すところにメモを貼るのがポイントです。
私、入れないと困るでしょ!!

メモを繰り返し音読する

その日に忘れて欲しくないことは、日中に母がいることが多いダイニングテーブルの母の席の目の前にメモを置き、繰り返し音読すると、内容は忘れてもメモの存在は目に入るので忘れずに読んでくれます。また、ここにメモがあるからね!っ、何度も何度も伝えます。

●お昼の薬を忘れないように!
 →昼食がひとりの時、食後の薬の飲み忘れ防止
●「〇時になったら、お湯はりのボタンを押してください」
 →お風呂の看護の日に、看護師さんがくる30分まえにお湯はりボタンを押してほしい。

連絡ノート ~往診医・訪問看護師との連携に活用~

母は、その瞬間の会話はできますが(ちぐはくな会話もありますが)、2~3日前に体調不良があったとしても忘れてしまって、往診の先生や看護師さん達に伝えることができません。人当たりの良い母は、にこやかに「調子いいです」って、必ず答えます。
それって、ダメじゃん・・・😓なのです。

そこで、「連絡ノート」なるものを作りました。
私も弟も出勤の場合、往診や訪問看護の時間に母がひとりになるので、医師や看護師さん(病院・訪問看護)、リハビリの理学療法士さんへ伝言を書いています。
内容は、日記のように母の様子を記載します。例えば、食欲がなかったとか、足の動きがおかしいとか、頭がポーっとするとか母が不調を訴えたことなどです。
また、看護師さんや理学療法士さんにお願いしたいことも記載します。
看護師さんや理学療法士さんは、訪問時の体温や血圧、酸素飽和度(SpO2)、訪問時の様子を記載してくれます。

この連絡ノートは、はじめて良かったなと思います。訪問看護の訪問日程の変更も確認できますし、私が相談したいことを記載しておくと、看護師さんからアドバイスをいただくこともできます。
ノートを書くのも時間がかかるのに、こころよく対応していただいて、ありがたいです。 いつも感謝しています。

ただ、ひとつだけ問題点があります。
連絡ノートは、ダイニングテーブルの上に置いておくので、母も読めます。
私の記入が多いと、「私のことを、たくさん書かなくていい!」とちょっと、怒ることがあります。母にも自尊心があり、自分のことをあれこれ書かれることが嫌なのでしょう。
でも・・・はい、まったく気にしません!! 大事なことですからー😆!
連絡ノートの置き場所を変えればよいのですが、母にも読んで欲しいことを、看護師さん達が記入してくれるので、そのままにしています。

Trial and Error が大事!

今後、以前はできたことができなくなってしまうことがたくさんでてくるでしょう。その度に、切ない気持ちになると思います。

連絡ノートには、最近追加項目が増えました。毎日ではないけど夜中に失禁するようになりました。こうやって少しずつ弱っていくのかな・・・と悲しくなりました。母の自尊心を傷つけないよう、失禁の有無を看護師さんたちと相談して私と看護師さんたちだけがわかるマークで、記入するようにしました。連絡ノートは、母も読みます。母が心地よく過ごせるような工夫をしていきたいと思います。

また、工夫を考えるうえで、介護する側に負担となるようでは(少しの負担はしかたないと覚悟して)、Good Balanceとは言えません。介護する側は、気づかぬうちに自分のことを後回しにしがちです。自分の時間も確保できる工夫をしたいですね!
Trial and Error!何事もやってみないとわかりません。特に、“意識づけ”の工夫の根拠となるのは、母の行動に左右されるので、まさにTrial and Errorです。母に振り回されながら試行錯誤しながらも、楽しくアイデアを考えてます。
何度もやり直して、より良い工夫で乗り越えましょう!

在宅介護で工夫していること② 【ハード編】につづく

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