私が初めて介護認定調査に立ち会った時の話です。
前回までは、父が存命だったので、父が立ち会っていました。
母の介護度は、要介護3です。(2021年10月現在)
私は、介護度には、要支援とか要介護とかあることは知っていましたが、この“要介護3”という介護度が、どのように決定されたのかを知りませんでした。
ある日、ケアマネージャー(以下 ケアマネ)から連絡をもらって、「介護認定調査」というものがあるから、立ち会ってほしいと言われました。
介護度を決定するために、介護認定調査と主治医の意見書が必要だと知った私は、「初めてだし、知っておいて損はないなー」くらいの気持ちで介護認定調査に立ち会いました。
結果は「要介護2」
「ん???なぜ、介護度がさがるのよ!母は良くなんてなってないのに!」
となり、ケアマネに質問攻めしました。ちょっと怒り気味で・・・😤
ケアマネから再審査できると教えてもらい、再審査を受けて無事に元通りの「要介護3」になりました。
この時の、失敗したなと思うことと、対策をお話したいと思います。
介護認定調査で失敗したこと
介護認定調査は、“介護認定調査員”(以下 認定調査員)という人が訪問して、母の状態をチェック項目(74項目あるそうです)に従ってチェックしたり、動作の確認をしたりして、介護度を判定する重要な審査です。もちろん家族への聞き取りもありました。振り返ると、失敗したぁーってことばかりでした。
私の認識が甘かった
介護度の決定に、介護認定調査が重要だという認識が甘かったということにつきます。
訪問にいらした認定調査員は、淡々と母に質問し非常に事務的でした。私に対する聞き取りも、形式的なものでどんな点が不便かなどの確認はなく親身な印象はゼロでした。
介護認定調査の結果は、まずコンピューターに入力して審査されると後で知って、コンピューターは、当然、融通が利かないのだから、認定調査員の態度に左右されずに、伝えることはハッキリと伝えないといけませんでした。
初めての介護認定調査だったので、事務的だけどこんなもんかなっと思ったのが、間違いでした。
母がはりきっちゃった
母は、日付と曜日の認識が苦手です。あっちいったり、こっちいったりで、毎日間違えてます。
また、年齢も、90歳になったり80歳になったりします。
なのに・・・認定調査員の質問には、正しく答えられたのです。ちょっとびっくりでした。
受け答えもハキハキして笑顔で答えます。足取りも軽い。マジかっ・・・です😲
母にプライドというか自尊心というか・・・そういうものがあって、”よく見せよう!”という気持ちがでちゃったのでしょう。しかし、今じゃないよーってツッコミたくなりました。
でも、認定調査員なら、要介護者がはりきっちゃうのって、わかっていることかなと。
そこもふまえて調査してほしいと思いました。
介護認定調査員は選べない・・・
初めての介護認定調査だったので、比較するものはないけど、認定調査員に対して、「この人、母の状態を軽く見てるし、私の話もそんな真剣に聞いてくれてないな。もしかしたら、良い結果は得られかも」って、印象をうけました。
本当に事務的・形式的で、こんな調査で母の介護度を決めてほしくないと思いました。
それにしても、この時の認定調査員は優しさも感じられず、わざと介護度が低く決定されるようにしようとしてるとさえ思いました。
悪い予感は、あたっちゃいましたけどね・・・😥
認定調査員の訪問は、16時くらいまでが通常のようです。平日に仕事を持っている家族が同席するのには、ちょっと不便な時間帯ですよね・・・。
しかし、土曜日も行っているそうです。更新が近づいたら早めにケアマネージャーさんにご相談しましょう。
自分の自治体に確認したら、土曜日は午前中のみとのことでした。それは、混雑するよね・・・💦
ご希望の日程でお願いできるように、早め早めでスケジュールを立てるようにしたほうがよいです! (2023.1.25 追記)
認知機能低下の母は介護が必要に見えない場合がある
先にも述べましたが、認定調査員に対してハキハキと答えてしまった母は、「介護3」の状態ではないと見られてしまったのでしょう。歩行もゆっくりだけどできるし、入浴は介助が必要だけど、トイレは自分でいけます。
母が介護が必要なところって、短い調査時間では認識してもらえないんですね。いくら伝えたとしても、認定調査員が見たわけじゃないから。
それでも、認定調査員に普段の母の様子を伝え、調子の良し悪しは日によって違うこと、家族が目を配ることが多いことを伝えないといけなかったですね。
★主治医意見書★
認定調査員へのアピールは失敗しちゃったけど、主治医選びは良い選択でした。
意見書の作成は、介護保険サービスで往診をお願いしている先生にお願いしました。
父が存命の時は、母が入院していた大きな病院の先生にお願いしていたようですが、私は、往診の先生にお願いすることにしました。結果、1回目は思い通りの介護度が得られなかったわけだけど、再度、意見書の作成をお願した際、迅速かつ快く対応してくださいました。(大きな病院の事務手続きは、カメさん🐢の印象)
また、その先生は、私たちが住んでいる地域の先生なので、地域の介護度の認定の傾向もわかっていて、再申請の際は「もっと細かく書くよ」とおっしゃってくれました。心強かったです。
主治医は審査を受ける側が選べるので、十分吟味してお願いすると良いと思います。
★要介護度の判定の流れ★
■一次判定
調査結果と主治医の意見書がコンピューターに入力され、全国一律の判定方法で要介護度の判定が行われる。
■二次判定
一次判定の結果と主治医の意見書に基づき、介護認定審査会で要介護度の判定が行なわれる。
介護認定審査会は、保健・医療・福祉の学識経験者により構成される。市町村に設置。
再審査の日の対策
介護度の認定に異議がある場合、介護認定のやり直しができます。
手続きは、ケアマネに依頼して行ってもらいました。その際、2つ方法があると説明を受けました。
1.不服申し立て
認定結果が妥当かどうかの審査が行われる。審査結果に数か月かかることもある。
2.区分変更
介護保険の有効期間に限らず、体調が大きく変わった場合に審査を受けられる。次の更新まで待たずに審査を受けられ、結果がスピーディーにもらえる。
【注意事項】
1.2.とも介護認定をやり直したことで、最初の介護度から下がる可能性もあるということを念頭において、再審査を行うか判断する必要がある。
介護度によって受けられるサービスが異なります。まして、介護度が下がることは私たちにとって死活問題です。私は、認定結果が実態に合っていないと思ったので、早く結果をもらえる「区分変更」を選択しました。
いつものんびりしているケアマネですが、この時は私が怒りをぶつけたこともあって😆、迅速に対応してくれました。ありがとうございます。
気になっていること、思っていることはすべて伝える
まず、訪問した認定調査員に、「介護保険制度は、介護を受ける人のためであって、介護する家族の状況や大変さを加味して介護度は決定されないのですか?」とたずねました。
1回目の認定調査員の印象が、あまりにも悪くて、“あなたの介護保険制度の認識って、どうなの?”と、ちょっと高飛車な質問になりましたが、そう質問させていただきました。
“そんなことはない。家族の状況も加味されます。”という言葉を聞いたうえで、話をすすめました。
今回は、1回目より具体的に伝えました。
母がひとりの時に困らないようにしていること、介護する側が一日にどれくらいの頻度で母の状況を確認しにくるか(朝、出勤前、テレワークの時は昼、おやつ時間、帰宅時、夕食時、母が寝る前、私がねる前 などなど)、私は隣に住んでいるとはいえ、別棟なので、玄関を出て玄関から入ることとなり、それがどれだけ大変なことか、訪問看護ステーションとの連携方法など、本当に細かく伝えました。
そしてそれらが、どうして必要なのかも伝えました。
実際にリビング等に貼ってあるメモも見てもらいました。
家族からの聞き取りは、特記事項に記入してくれます。介護認定審査会で検討事項にしてもらえるので重要です。
今回の認定調査員は、私の話を聞きながらメモを取ってくださったり、質問もしてくれたり、とても親身になってくれている印象を受けました。
今回もはりきっていた母の対策
今回も、認定調査員の質問にはハキハキと答えていました。当日の日付も生年月日も、お見事!でした。
今日は調査を受けて気分があがっていて、普段の母とは違うと伝えました。ありのままを見てもらうことはできないけど、家族がやってきていることと照らし合わせて判断してほしいと伝えました。
実際に見てもらっている状態は、いつもと違うということを強く伝えることが大切です。
まとめ:介護認定調査で気を付けたいこと
今回の私たちのように、実態にあった判定を受けられないと、介護保険の必要なサービスがうけられないことになります。そうならない為に、気を付けたいことをお話ししてきました。
大切なことは、次の4つにまとめられます。
家族が同席し、正しい情報を認定調査員に伝える
要介護者のことを一番わかっているのは家族です。本人は、認定調査員の質問に「できます」「大丈夫です」と答えてしまうことがあります。それでは、正しい判定は受けられません。
介護認定調査の日を調整することは可能なので、仕事を持っている場合でも、仕事をお休みして同席することが大事です。
伝えたい重要なことはメモしておく
介護認定調査は、訪問にくる認定調査員によって審査中の雰囲気は変わると思いますが、そもそもチェック項目が多いので、パッパッと質問されて、答えることで精一杯ってことにもなりかねません。焦ってしまって、伝えたいことを忘れてしまうこともあると思います。調査中、いつでも伝えられるように、伝えたい重要なことは事前にメモにまとめておくと、伝え忘れの防止になります。
普段の要介護者の様子をそのまましっかりと伝える
介護認定調査では、本人にあった介護度の判定をもらえることが目標です。そのためには普段の様子を大げさに伝えるより、そのままの様子を具体的に強く伝えることが大切です。
主治医の意見書も提出されるので、その意見書とあまりにもかけ離れた様子が、認定調査員に伝わるのは良くありません。
また、家族が困っていることがあれば、なんでも伝えましょう。必要であれば、認定調査員が特記事項に記載してくれます。介護認定審査会の介護度判定に参考とされる事項です。しっかりと意向を伝える準備が必要です。
ケアマネとの打ち合わせを行う
介護認定調査は、要介護者や家族への聞き取りが主ですが、ケアマネも月に一度の訪問で、要介護者の様子を観察しています。どんなサービスを受け、どのように活用しているか、また今後の目標についても把握しているはずです。
家族がうまく話せないかも・・・と思うことは、ケアマネに託すのも一つの手段です。
これまで介護認定調査を受けて反省したこと、改善したこと、気を付けたいことをお話してきました。
納得のいく介護認定調査が受けられず、介護度が下がってしまうと、必要なサービスが受けられないことになります。今まで介護保険のサービスでカバーできていたことを家族が担うことになります。家族の肉体的・精神的な負担が大きくなり、介護を含めた日常生活に支障がでてくることも考えられます。
私たちの場合、要介護2だと、市町村からの介護用品の支給の制度が利用できなくなります。
この制度は、カタログから選んだ介護用品を毎月配達してくれます。料金も安く購入できます。利用できないとなると、買い物の手間や経済的にも打撃をうけてしまうのです。区分変更で、要介護3になって本当によかったです。
認定結果に納得がいかない場合は、そのままにせず、まずケアマネに相談してよりよい方法で解決していくことが大切です。それが、本人にも家族にも負担の少ない生活につながります。
私たちの経験が参考になれば幸いです。
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